自称オーディオファンの備忘録

オーディオが好きなおっさんのいろいろな話

ミキサーにむいていない。

専門学校の卒業を前にして就職をどうするのか?

スタジオ実習を重ねるたびに、ミキサーへの憧れは大きくなっていった。

スタジオ実習の際、講師にこんな言葉をかけられた。

「君の作る音場は小さいんだよな。音のバランスは悪くない。でも、こうするとどうだ?」

そう言ってボリュームを上げた。

なんかバランスが悪くなった気がした。

「わかるか?音を大きくしたときに崩れる。たぶん普段は狭いスペースde小さな音で聴いているんじゃないか?」


・・・言われた通りだ。実家に居たときは隣近所の迷惑になるからと大きな音は出せなかった。上京してからは、ヘッドフォンか小型スピーカーで小音量しか出していない。

知らないうちにそれが身に付いてしまいスタジオでミキシングした音も知らないうちに、小さな音場になっていたのだ。


「就職はどうするつもりだ?ミキサーとしては無理だけど、機器の扱いは上手いから機器のメンテナンスだったらうちのスタジオで使って上げても良いぞ!」


その言葉が就職先を決めるきっかけになった。

求人情報に「電子回路の設計」というのがあった。

迷わず学校に連絡してその会社の紹介をしてもらった。

そして、無事に設計会社に入社できた。その会社はSONYのラジオ部門の設計の下請け会社だった。


あの時、機器のメンテナンスでも良いとスタジオに入社していたら今頃どうなっていただろう?

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