自称オーディオファンの備忘録

オーディオが好きなおっさんのいろいろな話

コンクリート・ブロック

中学3年生の頃、自宅の改装があった。

普通の民家の1階部分を、家業の蕎麦屋を始めるためだった。すでに父親が別の場所で開業していたのだが、母親が蕎麦屋、兼喫茶店を始めることになった。


敷地の一番奥の1階は子供部屋、2階は寝室が作られた。俺は高校受験を控えていたため、必然的に俺の部屋となった。


さて、部屋が完成してステレオを運び込む時のこと。工事の部材でコンクリート・ブロックが余っていることに気がついた。

以前より、スピーカーの台として、重くて硬い物が良いと本で読んで知っていた。

ちなみに、レコードのターンテーブルも重くて硬い物が良いとのこと。市内のオーディオ・マニアは、周りに音が漏れない昔の蔵をオーディオ・ルームに改装して、ターンテーブル用に古木の切り株付近を使った物を特注したとか。

当然、そんな蔵は我が家にはないので、せめてスピーカー台くらいはと、コンクリート・ブロックを使おうと考えた。


片側4個で、合計8個。余っていたブロックは10個あったので、父親経由で大工さんにお願いして手に入れた。無事、部屋のスピーカーを置こうと考えていた場所にブロックを置いた。


さて、置いたことは良いのだが、どう置けば一番良いのだろう?

ブロックには、3つの穴が空いているのだが、さてどの向きが良いのか?

それに、ブロックに直置きすると、キャビネットに傷が付いてしまう。


何か間に挟むものはないか?

良いものが見つからず、結局、ホームセンターに出掛け、色々と探してみた。すると、ちょうど良い感じの硬質ゴムが見つかった。さらに、グラス・ウールを見つけたので、これをブロックの穴に詰めることに。


ブロックはただで手に入れたのに、ゴム板とグラスウールで、予想外の出費となった。


ただで何かをしようなどとは考えない方がいいようだ。ブロックに黒の塗装でも・・・と、考えたが結局、そのまま使い続けた。


そして肝心の音については・・・あまり大きな音は鳴らすことができず効果の確認は出来なかった。

以前は部屋が2階にあって隣の家はちょうど庭の上だったので苦情はなかったのだが。

今度の家はスピーカーを置いた側が、ちょうど隣の家のリビング。昔ながらの長屋の作りのため、音は筒抜け。初日から苦情がきて・・・ヘッドフォンで聴く羽目に。


オーディオを楽しむには、周りの環境も大切ということだ。

蔵で音楽を楽しむ・・・羨ましい限りだ。

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