倍速ってどういうこと?
メタルテープの登場に対して、倍速なんて言うのも出てきた。
たしか、NAKAMICHIから最初に発売されたと記憶しています。
単純にテープ速度を2倍にすることで記録できる情報を多くしようということなのだが。
今では骨董品になりそうな、オープンリールデッキ。
当時、ツートラ・サンパチ(2トラック 38cm/s)といえば、民生機で再生できる最高峰の音質だった。
1秒間に38cmの速度、テープ幅6.35mm(1/4インチ)を2トラックで使う。
カセットテープは、1秒間に4.76cmの速度、テープ幅は3.81mm。
オープンリールでは速度は38cm/sの他は、19cm/s、9.5cm/sとありスピードが遅くなるほど音質は落ちていく。(情報量が落ちていく)
カセットテープも同じ磁気テープなのでスピードが上がれば情報量は増える。
しかし、互換性という問題があるため、規格が決まっている。
それを打破したものが倍速カセットテープといえる。
・・・そうか、スピードを上げれば単純に音は良くなるのか!
つまり・・・やってみた!
中古のデッキはさんざん中を見ているので基本的な構造はわかる。
倍速にするということは、キャプスタンの回転速度を2倍にすればいい。
単純にはモーターの回転数を倍にする。
とりあえず、モーターの回転を上げてみる。モーターの背面に小さな穴がありそこへマイナスドライバーを入れると半固定抵抗を回すことができた。
・・・倍にするって、どうやったら倍になったってわかる?
色々考えてみるが、良い案は浮かばない。
・・・待てよ、このデッキでのみ楽しむのであれば正確に倍になってる必要はないんだ!
約2倍速になって一時的に喜んだが、元々のデッキが古いためあまり音質の向上は感じられず、すぐに元に戻した。大体、90分テープが片道約22分しか使えないデメリットの方が大きかった。
以上で実験終了。