4トラ19
たまたまフリマで懐かしいものを見つけた。
2トラ38・・・オープンリール・デッキ。
オーディオに興味を持った頃、既にカセットテープに変わりかけていた。
専門学校では実習でオープンリールを使ったりスタジオにぷろよう機器として設置されていたが、個人的に使う機会はなかった。
ところが、当時下宿させてもらっていた方の実家にはオープンリール・デッキがあったのだ。
残念ながら2トラ38ではなく、4トラ19・・・だったのだが。
興味津々でオープンリール・デッキを覗き込む俺に・・・「しばらく貸してあげるよ。大切なものだからあげるわけにはいかないけど。」
今から40年近く前の話。すっかり忘れていたけど・・・借りたデッキと数本の7号リールのテープ。借りたテープには、落語とジャズが録音されていた。
当時の秋葉原には新品のオープンリールテープもテレビ局などの放出品も簡単に手に入れることができた。さすがに「借り物」を自由に使うことは気が引けた。そこでテープだけでもと数本を手に入れた。
親に仕送りをしてもらっている立場では少しでも安価な放出品を探して手に入れた。
放出品のほとんどは一度しか使用していないらしくほぼ新品。何でも放送事故などを極力回避するために信頼性の高いテープを1回だけ使うのがルール?だったようだ。
そのオープンリール・デッキを使って・・・といっても留守録をする機能もないし、休みの日、長時間流し録りができる程度。学校で習った編集も4チャンネルだから・・・例えばA面を編集するとB面は使い物にならなくなる。
そこでカセットテープへダビングする際のマスターとして使用していた。
カセットテープと違って圧倒的な安定感はあったものの、テープ特有のヒスノイズはあるし、ノイズリダクションの類いはない。
それでも目の前で廻るリール見ているのはなぜか楽しかった。
仮に今、オープンリール・デッキを手に入れることがあったら・・・そう考えることが・・・なぜか楽しい。